■メンテナンス&トラブル対処

メンテナンス


●エンジンオイル交換
 ターボ車は早め早めに交換。(3千〜5千キロが目安)
ターボチャージャーの焼けるような高温にさらされるオイルは劣化しやすいのです。タービンのベアリング、エンジン保護の観点から柔らかいオイル(0Wや5W)やフラッシングオイルは使わない方が良いと云われています。
 スポーツ走行派はレベルゲージの上限位まで、多めに入れるのが一般的です。(コーナリング時、遠心力でオイルが片寄っても循環させる為)

  • 量の目安 およそ 4.3L、フィルター交換時4.7L(レベルゲージの上限の場合)


●ミッションオイル交換(MTの場合)
 特にデリケートなミッションを守る為、だいたい1〜1.5万キロごと位には交換してあげましょう。
(ハードな使い方をする方はもっと短い距離でね)
 ドレーンボルトはミッション前部の下向きに出ている大きな頭のボルト(21mm、左写真)です。ガスケットはオイル交換2回に1回は交換するように用意しておきましょう。
 オイル注入口はターボのとなりにあって、巨大なヘアピンの頭みたいなのがレベルゲージのつまみです。(中央写真矢印部)オイルを入れるにはエーモンのジャバラ付きじょうごを使うのが一番やりやすいと思います。(右写真)
エンジンオイルと同じ理由でスポーツ走行派は、多めに入れるのが一般的です。

  • 量の目安 3.5L(基準量3.5Lですが完全に抜けきらないので3.5L入れると多めになる)
     機械式LSD付き車はBPのX5116など(粘度90、シングルグレードなので冬場、ミッションが暖まらないうちはちと硬いですが、基本性能は高いGL-6規格)を3千〜6千キロごとに交換といったところでしょうか。このへんは使い方、考え方次第でだいぶ違いますが、ウチの場合5千キロも走るとギアシフトの入りが明らかに悪くなります。

ドレーンボルトMISS OIL注入
(ドレーンボルトの写真追加.3.OCT99)

●リアデフオイル交換
リアデフ リアデフオイルもたまには換えてあげましょう。(2万キロごと位?)リアデフ後ろ面に二つある四角い穴のボルトの下がドレーン、上が注入口です。普通はオイルサーバー等を使いますが、小さな油差しで何度かに分けてやってもできます。車が水平状態で注入口からあふれるところまで入れます。

 量の目安 0.8L 機械式LSD付き車の場合の交換サイクルは機械式LSD付きミッションオイルの場合と同様です。


●エアクリーナー交換
 エアクリーナーボックスにご丁寧にも「40,000kmごとに交換」とかいてありますが、(特にダートを走らない場合でも)1〜2万キロも走ったら交換するつもりで点検した方がよいと思います。
 ダートの練習走行なんかするとあっという間に汚れます。埃だらけで前も見えないような練習会だとそれ1回で終わりです。
 交換作業はなかなかやっかいです。大型カー用品店にレガシィ用エアクリーナーエレメントがあまり置いてないのは交換作業をやりたくないためではないでしょうか?

 →エアクリーナーエレメント交換の仕方(C型までのインプレッサWRXも同様です)(31.MAY.01更新)


●フューエル(燃料)フィルター交換 (18.JUN.99 UP)
 交換の必要性自体あまり知られていないみたいですが、実は4万キロ位で交換したほうが良いようです。
 詰まってしまって燃圧が低下するような状態にはなかなかならないとは思いますが、最悪の場合エンジンブローの原因になる可能性があります。

 エンジンルームフィルタ中身

 左の写真の赤矢印黒い缶がフューエルフィルターです。(最近のレガシィ、インプレッサは金色です)
交換には燃圧を落とす必要があります。さもないとガソリンが大量に噴き出してしまいます。
 燃圧を落とすためにフューエルポンプの配線のコネクターを外し、エンストするまでエンジンを回し、さらに5秒程度クランキングをします。フューエルポンプのコネクターはリアシートの座面下の右の方にあります。
 フューエルホースを抜く時は、周りをウェスで包んで残ったガソリンが飛び散らないように、またドライバー等、突っ込んでも火花を発生させないよう注意して行います。もし引火したらと考えるとぞっとします。エンジンが熱いときは作業しないほうが無難です。私の場合、抜いた瞬間、結構な勢いでガソリンが吹き出してきたのでびびってすぐにホースを戻しましたが、次に外したときはもう全く吹き出しませんでした。(フューエルホースを抜くのは硬くて結構大変です)

 フューエルフィルター自体はバンドで固定されているだけなので脱着は簡単です。
ついでにフューエルホースも交換しちゃうとベターでしょう。特にエンジン側はエンジンの揺れにによっていつも屈曲させられていますからね。(ちなみに燃料タンク側は極めて交換しづらいです)

 右上の写真は外した古いフューエルフィルターをバンドソーで切り取って中身を取り出したもの。
もう、真っ黒で超汚いです。これは9年、8万5千キロ一度も交換してないですね。悪い見本です。(^^;)
でもこんなんでもエンジン正常にガンガン回ってました。

BC用 42072AA011  フィルタ,フューエル タンク (\4840)

注意!
もしガソリンに引火すると大変なことになります!ご自分で作業なさる方はくれぐれも注意して自己の責任において作業して下さい。


●ドライブシャフトブーツ交換(7.JUN.00UP)
 
ドライブシャフトのジョイント部のブーツが劣化してくると蛇腹の谷に亀裂が入って裂けてしまい中のグリースが飛び散ります。放っておくと裂け目が広がってグリースが大量に飛び散り、いずれジョイントがダメになってしまいます。ホイールの内側やホイールハウス内を時々覗き込んで黒い油が点々と付着していないか点検しましょう。

 ブーツの交換にはドライブシャフトを外し分解しなければなりません。外さなくても装着できるブーツ(横から被せられるように一周つながっていない。被せてから接着するらしい)も出ているようですが耐久性に疑問が残ります。
 交換作業は意外と重整備になりますので車整備初心者には難しいかもしれません。

 裂け目の油分を出来るだけ脱脂して瞬間接着剤でくっつけるという応急処置方もあります。

 →ドライブシャフトブーツ交換の仕方



●ミッション脱着手順書(21.DEC.01UP)
 ミッション脱着作業時に、次に何を外せば良いのか考えなくても済むように、また外し忘れがないように手順を簡単に列記したものです。


トラブル対処


●トランク雨漏り(NOV.04 UP)
 トランク内のスペアタイヤスペースに水がたまる事があります。この雨水はたいていはテールランプの裏側から浸入します。
 トランクゲートの溝から流れ落ちた雨水はボディパネルとテールランプの隙間に流れ込みます。ここのボディパネルの大穴にテールランプのランプユニット(裏ブタ部分)がはまっているのですが、その接合部のシール不良箇所から雨水が入ってくるわけです。リアまわりの鈑金修理などでテールランプ脱着・交換をした後に発生しやすいです。一旦テールランプを外してシール剤をたっぷり塗ってやると完治することでしょう。
 なお、スペアタイヤスペースに水がたまってる場合はトランク両サイド下のデッドスペース(内装材の裏側)にもたぶん水がたまってます。(左右どちらか、または両方) 水抜きのフタのようなものが付いているので外して水を抜いておきましょう。


●ドアハンドルレバー・ドアロック作動不良(8.OCT.01 UP)
ドアロック 車内からドアハンドルレバーを引いてドアを開けようとすると勝手にドアロックが掛かってしまってドアが開かなくなる(!)トラブルがよく発生します。
 原因はレバーのリターンスプリングを押さえる樹脂パーツの引っかかり部分(写真青色部)が疲労で折れてしまう事にあります。これを簡単に修理するには針金でループを作ってそこにリターンスプリングを引っかけるようにします。
 部品を交換してもいずれまた折れるだろうと考えると、それより確実だと思います。


●パワステオイル漏れ(14.FEB.99補足)
 パワステ系のオイル漏れは結構多いみたいです。(特にクーリングパイプのない初期型)
 パワステポンプからオイルが漏れているように見える場合、実はポンプ本体ではなくポンプの上のタンクとの間のOリング(オーリング)の劣化が原因である可能性が非常に高いのです。

Oリングの交換方法 (簡単ですよ〜)
 パワステオイルはパワステオイルタンクからスポイト類を使って注入口から抜きます。キャップを外すとストレーナー(フィルター)が奥に入っているのでラジオペンチやピンセットかなんかを使ってそれを取ってからやります。私はスポイトの代わりに、バッテリー強化補充液の空容器に先っちょにチューブを付けたものでオイルを抜きました。
 で、パワステオイルタンク上面にはボルトが2本ありますのでこれを外せばタンクが外れます。タンク下側中央にはパイプが少し出っ張っていてその根本に黒いリングが三角の断面に変形してカチコチになってこびりついていると思います。これが問題のOリングです。これを新品に交換すれば多分オイル漏れは直るんじゃないでしょうか?
 組み直したら再びタンクにオイル入れるのは言うまでもない…ですね。念のため据えきりを数回繰り返してエア抜きをして終了です。それで2〜3日、ある程度走ってみて漏れが無ければ成功です。(^_^)

 このOリングの品番、前期、後期で品番変わってるらしいんですけど、注文して来るのは以下の部品だけです。 
  34427AA020 Oリング (¥50)
 ディーラーにオイル漏れなんですけどって修理させるとポンプをASSY交換されて6万円以上取られかねません。 このOリングの交換なら簡単なので皆さんも漏れてきたらやってみよう!?


●微少アクセルON時の息つき(Oセンサーの故障)
 高回転は回るのに、低回転 微少アクセルONの時、エンジンが反応しなくなることがあります。高速を走ると一定の速度を維持するのが難しくなります。そんなときは恐らくエキパイ右側に付いている(オーツー)センサーの故障(寿命?)です。どうやら熱に弱いものらしいのです。部品代¥25,000位とちょっとお高いですが、解体パーツじゃまたすぐ死んじゃうかも知れません。

 エンジン不調の原因がOセンサーなのかどうかは、Oセンサーのコネクターを外してみます。外して症状が出なくなればOセンサーが原因だったことになります。(だからといってそのままというのはあまり…)

O2センサー

コネクタ
本来は赤茶けたエキパイのまわりに遮熱カバーが付きます O2センサーのコネクター

写真追加(30.NOV.99)

 私の場合、エンジン不調の修理をディーラーに頼んだのですが、なかなか症状をわかってもらえず、何度も何度もクルマを預けたり引き取ったりして、ようやくわかった原因がOセンサーでした。それがわかるまでに換えられた部品は、
イグニッションコイル×4、プラグ、ソレノイドバルブ、デューティーソレノイドバルブ、加給圧・絶対圧のホース、エアフィルタ、エアフロセンサー(これは解体パーツ、自分で)・・・と電気系を一新されました。それらの分まで請求されたのは腑に落ちないものがあります。(−−#)



●アイドリング不安定
 
原因は色々ありますが一例と言うことで・・・

・ISCバルブの汚れ(6.JAN.00 UP)
 ISC
(アイドルスピードコントロール)バルブの内部の汚れ、固着などが原因で、アイドリングが不安定で止まりそうになる、あるいはアイドリング回転数が少し高い時がある 等のトラブルが発生することがしばしばあるようです。
 左の水色の矢印のパイプがISCバルブにつながっているので、ゴムホースを外し、金属パイプの方にムース状のキャブレタークリーナーを吹き込むことである程度は清掃できます。
 汚れがひどい場合は、ISCバルブを交換しないとダメかもしれません。

・EGIリレー不良 (CHECK ENGINEランプ時々点灯)(30.NOV.03 UP)
 
 
アイドリング不調と共にCHECK ENGINEランプが始動直後などに時々点灯する場合があります。EGIのリレー(詳しくは不明)の交換で直るかもしれません。(ロスレガ初号機、二号機で経験) コンピューター等ノーマルの車両ならディーラーのセレクトモニタのチェックで異常がわかると思います。リレーは運転席ダッシュボード下のECUの更にずっと奥にあって、交換はかなりやりにくいです。
 25232AA000 リレー (1600円) BC後期型もこれでよいかどうかは未確認

・ダイレクトイグニッションコイル破損
 
各プラグごとに付いているダイレクトイグニッションコイル。これに亀裂が入って電流がリークしてアイドリング不調の症状が出ることがあるようです。


●アイドリングがちょっと高い現象(30.NOV.99 UP)
 ふと気が付くと、エンジンは充分暖まってるのにアイドリング回転数が(一時的不調ではなく常に)ちょっと高いぞ?という場合、インマニやサージタンクにつながっているパイプが外れていたり裂けたりして、そこからエンジンが空気を吸っている可能性があります。
 スロットルを多めに開けているのと同じような状態になるからです。
 私のクルマの場合、左の写真の矢印のパイプ(マニュアルエアコン車だけにあるらしい)がひび割れて外れていました。
 吸気系のメインダクトが外れちゃった場合は逆にアイドリング不安定になり、エンジンが止まりそうになります。


●スピードメーターが動かない(26.JUN.01 UP)

 ふと気が付くと、スピードメーターが動いてない事があります。レガシィRS(BC)の場合パワステが速度反応式ですから、スピードを出してもステアリングの重さがパーキングスピードのままの軽々になってしまいます。ちなみにインプレッサGC8Cでメーター不動の場合には4500回転くらいでレブリミットがかかりました。

 よくある原因としてはスピードメーターケーブルがメーターの裏で抜けてる事です。エンジンルームで這ってるスピードメーターケーブル(赤矢印)をうかつに引っ張ったりすると抜ける事があります。インパネの下に仰向けに頭を突っ込んで見て抜けてたら手で差し込むだけです。

 次に考えられるのがメーターケーブル中間ジョイント部が抜けてる事。クラッチ交換後にはめ忘れている事もあるかも…(^^;)

 ここまでの原因ならはめるだけでOK。そうでなければケーブル切れ、ミッション内部のセンサーギア破損でしょう。
 ウチのケースでは下側のケーブル切れ、実際にはケーブルの芯のジョイント部のカシメがバカになってました。ミッションに刺さっている根本が17mmの六角になっていて、このように下側のケーブルも外せます。でもエキパイが邪魔でスパナが振れないので写真のような特殊なラジオペンチで外しました。
 ミッション内部のセンサーギア破損の場合は・・・あきらめてミッション下ろして割るしかありません。ついでにクラッチ交換とかミッションオーバーホールとかLSD入れちゃうとか、ね!?



このページを見ての作業にともなうトラブル、事故等にはいっさい責任を持てません。
何かやる場合は各自の責任で危険を予測し安全に注意して行って下さい。

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